8月25日(日)をもって、高岡市のデパート『大和高岡店』が閉店します。閉店と閉店後のサテライトショップなどについてまとめてみました。
▼目次
大和高岡店が閉店
2019年8月25日(日)18時30分をもって、高岡市のデパート『大和高岡店』が閉店します。
前身の丸越(まるこし)高岡店から82年、大和高岡店になってから76年の歴史に幕を降ろすことになります。
なお、大和高岡店は御旅屋セリオというビルに入っており、ビル内の専門店などは引き続き営業されます。大和高岡店というデパートとしての営業は終了しますが、9月11日(水)には、規模を縮小した『富山大和 高岡サテライトショップ』がオープンします。
閉店の背景は?
市場環境の変化や一層の競争激化が進む中で、今後の収益改善が見込めないことが理由として発表されています。最近は、ネット通販やイオンモール高岡などの郊外の大きなお店に押されており、今後も人口減少などによる市場の縮小は避けられない状況にはありましたが、9月に予定されているイオンモール高岡の増床リニューアルや10月に控えている消費税増税がトドメを刺したような印象があります。
大和高岡店の売上高はピークの1997年2月期は131億円ありましたが、直近の2019年2月期は38億9100万円と1/3以下になっています。株式会社大和のホームページから確認できる13期分の売上高を見てみましたが、ずっと右肩下がりが続いていました。なお、直近の2019年3月〜5月期の売上高は閉店特需で前年同期に比べて4.7%増となっています。
百貨店(デパート)業界自体も縮小傾向にあり、2008年は7兆3814億円あった全体の売上高が2018年には5兆8870億円まで減少しています。
閉店後のサテライトショップとビルについて
(1)サテライトショップについて
閉店後は1階部分に規模を縮小し、ギフト(お菓子・銘産品・カタログギフトやタオルなど)、婦人ファッション、ファッション雑貨、食品などに特化した『富山大和 高岡サテライトショップ』がオープンします。オープン日は9月11日(水)です。
生鮮食品やパンのお店が無くなる他、売り場面積も大きく減りますが、ちょっとした贈り物や手土産、デイリーユースの雑貨類などのニーズは満たしてくれそうです。また、専門店として入っているお店や公共のテナントは引き続き営業されます。
(2)ビルについて
大和高岡店は「御旅屋セリオ」というビルのメインテナントとして入居しており、閉店後は大部分が空いてしまうことになります。
1階部分にはサテライトショップが入り、大和以外の専門店を1階と2階に集約することが予定されています。また、地下の食料品店、7階のレストランとそば屋が閉店することから、それに変わる施設を誘致する計画であること、残りの場所については、公益施設などを入れる計画であることが報道されていますが、具体的な内容はこれからになるものと思われます。
4.まとめ
ということで高岡市の中心市街地の顔であるお店でしたが、買い物をする場所の選択肢が増えるなど競争が激しくなりお店の閉店に至ることになりました。元々、中心市街地の空洞化が言われていた中での閉店となり、今後の街づくりにも影響を与えそうです。
個人的には、周辺にマンションができたことや高齢者のために生鮮食品を扱うスーパーなどは需要があるかと思うので、地下の食料品店の誘致は良いかと思います。あとは、日中は小さな子供やお年寄りが過ごすことができ、夕方以降は学生や社会人が過ごすことができるような、広いラウンジスペースや飲食施設などが良いのかなと思っています。Twitter上で言われている「ラウンドワン」までとは言わなくても、アミューズメントや軽運動ができる施設も良さそうです。
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